今回は乳幼児期に家庭で起こりやすい怪我や事故についてお伝えしたいと思います。
1歳から9歳までの子どもの死亡原因で多いものは不慮の事故と言われています。事故や怪我は日常生活の中で頻回に起きるもので避けられないこともありますが、予防可能な事故や怪我もたくさんあります。
ご家庭で怪我や事故が起こりやすい場所、予防方法などを月齢別(0歳から6歳まで)に簡単ではありますがご紹介したいと思います。
【0~1歳児】
0~1歳児では、転落による怪我・窒息・火傷・溺水などが多いとされています。
寝返りをするようになるとソファーやベビーベッドからの転落が増えます。柔らかい布団などは身体や顏が沈み込んでしまい窒息の原因にもなりますので注意しましょう。
火傷に関して多いものは、テーブルの上にある熱い物を頭からかぶってしまうという事故です。テーブルクロスを使用している場合に起こりやすい事故ではありますが、お子さまの手が届くようなテーブルクロスの使用は避けることが望ましいでしょう。
最後に溺水事故ですが、家庭で多いとされているのは浴槽の残し湯によるものです。ドアに鍵をかけお風呂場に入れないようにするなどの対策が必要でしょう。
【1~2歳児】
1~2歳なると0歳の時に比べて行動も活発になり興味を示す幅も広がるため、大人が目を離した瞬間に起きる事故に注意が必要です。
この時期は火傷の事故が多くなりますので、食事の際は温かい食べ物や飲み物にも配慮しましょう。また、お子さまを椅子にひとりで座らせるときなども落下しないよう注意しましょう。
他にも誤飲やドアに挟まれる事故の発生頻度も高いといわれています。誤飲の原因で多いものは洗剤・薬・たばこ・電池(ボタン)などです。3歳児の最大口径は3.9㎝とされており、トイレットペーパーの芯を通り抜けるものは誤飲の危険があると言われています。予防法としては鍵のかかる場所やお子さまの手の届かない場所に保管する、大きな食品は小さく刻むなどがあります。また、手にしたものを何でも口に運ばないようお子さまに伝えていくことも大切です。
【3~6歳児】
3歳を過ぎると行動範囲はさらに広がります。この頃から徐々に危険に対する認知度もあがってきますが、完全に危険と安全の違いを理解できてはいません。引き続きお子さまの行動に気を配るとともに、危険と安全について伝えていくことも大切でしょう。
0~6歳児までのお子さまに共通していることですが、転倒事故が他の事故より群を抜いて多くなっています。歯ブラシや箸などを口にくわえたまま走り回ったり、ふざけたりするのは転んだ時にとても危険です。過去には死亡事故も起きています。子どもに危険を教え絶対にしないよう伝えていきましょう。
ニュースなどでも耳にされる機会があるかと思いますが、ベランダから転落する事故も多く報告されています。柵の高さ(子どもが乗り越えらえれるかどうか)など安全を確認するとともに、お子さまがひとりでベランダに出ないような工夫(窓に補助鍵を付ける・窓前に仕切りを付けるなど)をしておくことも安心と安全に繋がります。
子どもは何が危険なのか、何をすることで怪我や事故に繋がるかはまだ分かりません。大人が子供の安全を考え守りつつ上手に危険について伝えていくことも大切なことかと思います。お子さま達の健やかな成長へのご参考になればと思います。 看護師より
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