皆さんは「だし」と言えば、どんなだしを思い浮かべますか?
日本には和食という煮物や汁物、炊き込みご飯など、だしをたっぷりと効かせた料理がたくさんあります。
かつお節、昆布、煮干し、干し椎茸、魚介、肉類など「だし」は、様々な食材からとる事ができます。
これらの「だし」は旨味といって、人が美味しいと感じる味の一つです。
7月幼児クラスではこの「だし」についての食育を行いました。
はじめに乾燥した昆布の匂いをかいでみました。「へんなにおいがするな~」「海っぽいにおい」「いいにおいがする」など、
お子さまの反応は様々でした。
次に水で戻した昆布をみんなで触りました。「ぬるぬるするね」「きもちわるいな~」「これたべたられるの?」
とそれぞれに話しており栄養士が「この昆布で今の給食のおだしをとってきたんだよ」と伝えると「これで!?」と驚いた様子でした。
「このぬるぬるした昆布はだしをとったらおしまいではなく、細かく刻んで味付けをすると食べる事も出来るから
無駄にはならないんだよ」と伝えると「昆布ってすごいね」と言っているお子さまもいました。
かつお節の香りを嗅ぐと「美味しいにおいだね」「ぼくこれすき!」などお子さまから大好評でした。
栄養士が「実際にみんなでこのかつお節食べてみない?」と声をかけると「たべてみたいな~」とワクワクしている様子でした。
少しずつかつお節を手に乗せてみんなで食べてみると「ふわふわ~」「おいしい!」と匂いも味もお子さまに大人気でした。
「かつお節、みんな美味しいって言ってたでしょ?実は給食にも出てるんだよ」と栄養士がお話しすると
「どこに入っていたのかな?」とお友だち同士で話をしていました。
「おかか和えやおかかのおにぎりはこのかつお節なんだよ。おかかの味が好きだなって思ったら
お野菜にかかってるおかかも少し食べられるかもしれないね」と栄養士がお話しすると
「そうだったんだね」「知らなかった」と驚いている様子でした。
昆布とかつお節のだしをとって少しずつ試飲しました。
「おいしい」といった子もいれば「うぅ...嫌い」「お水みたい」と反応は様々。
「これがだしの味だよ。少し薄いと感じたみたいだから少し味付けをしてみようかな」と
栄養士がごく少量の醤油と塩で味を調え、すまし仕立てのだしを試飲すると「いつもの味だね、おいしい!」といい反応でした。
今飲んだだしは清汁や味噌汁にいつも使っていることも合わせて伝えました。
最後に煮干しを1人一尾ずつ配り、実際に触ったり匂いをかいだりしました。
「煮干しといって、イワシという魚の種類なんだよ前に魚の解体を見た時、お魚には頭もあるし、
お腹には内臓や骨が入ってるの見たよね」と言うと、「ウロコも見えたね」「おなかのなかも見たんだよ」と
以前行った食育の場面を覚えており、実際に煮干しを手開きにすると「先生これ内臓?」「これ骨でしょ?」と
煮干しをじっくり観察していました。
「お魚さん、真っ黒な内臓になってしまっているけれど、みんなと同じように心臓がドクドクって動いていたし、
お水の中をスイスイって泳いでいたんだよ。みんなの食べ物になる為にお魚さんもお肉もお野菜もみんな命をくれているんだよ」
とお話をすると「お野菜に心臓はないよ」と教えてくれたので
「心臓はなくてもお水をあげたり、おひさまに当たってどんどん大きくなるでしょ?それは生きてるって事なんだよ。
だからお野菜にも命があったの。嫌いだからといって初めから食べなくていいのかな?」と聞くと
「だめだよね」とお子さまは口々に話しています。
「いただきます、ごちそうさまってちゃんと言えてるかな?命をいただいているから、食事の前と後はしっかり挨拶が出来るといいね」と
栄養士が話しました。
給食の時間、幼児クラスから大きな声で「いただきます」という声が聞こえてきました。
そして、「このお味噌汁、だしが入っているんだよね、など、少しずつ「だし」の食育でお話したことを気にかけているようです。
日本の食事に関して、少しずつではありますが、今後もお子さま達へ分かりやすく、実践を交えてお伝えしていきたいと思います。
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