今回は「救急の日」についてお伝えしたいと思います。
9月9日は「9(きゅう)9(きゅう)」という語呂合わせから、1982年に厚生労働省によって「救急の日」に制定されました。救急医療関係者の意識を高めると共に、救急医療や救急業務に対する国民の正しい理解と認識を深めることを目的として定められました。「啓発デー」の1つで、「みんなで救急について知ろう!知識を身につけ実践しよう!」という目的も含まれています。
9月9日が「救急の日」でこの日を含む1週間(日曜日から土曜日まで)を「救急医療週間」としています。救急の日や救急医療週間には、心臓マッサージや人工呼吸の仕方、AED(自動体外式除細動器)の使い方など参加型のイベントが開催されているようです。
当園でもプールや水遊びが始まる前の6月(毎年)に全職員が心肺蘇生法について学ぶ機会を設け、急変時に迅速に対応できるよう訓練しております。
記憶に新しいかと思いますが、今年の夏、銃による痛ましい事件が起きました。治安の良い日本で銃による事件が起きたことに驚きや悲しみを抱いた方が多かったのではないかと思います。その際も現場で迅速な救命処置が施されていました。命を救うという行為はとても尊いことである反面、難しい行為でもあることを実感する出来事だったように思います。
急な病気や怪我で救命処置が必要になった時、私たち1人1人が少しでも救命処置に関する知識があって実行できたら救える命が増えます。また、日常生活の中でも応急手当の技術を学んでおくと症状の悪化を防ぐことができます。
救急の日が医療や命について考える機会になってもらえたら良いなという想いから、園でもお子さま達に救急の日についてお伝えしました。救急の日とはどのような日か、救急車はどのような時に呼ぶのか、大きな怪我(骨折や大量出血時など)をした時はどのような応急処置をするのか、AEDとは何かについて実技を交えてお話しました。
私たちが生きていく中で、怪我や病気を避けることはできません。お子さまは小さな怪我や病気を繰り返して成長しますので、怪我をすること・病気になることは決して悪いことや怖いことではありません。早期発見・早期治療がとても大切です。
日常生活の中で怪我や病気について触れる機会を設けることで身体に興味を持つことに繋がり、不調を訴えることができる・慌てずに行動できる・他者を助ける気持ちを養うことができたら良いなと思います。
今月実施しました保健指導の様子をお写真と共にご紹介いたします。
救急車はどのような時に呼ぶのか、絆創膏以外にも包帯というものが傷を覆う時に役立つことをお伝えしました。腕、お腹、頭を怪我したと仮定してお子さま達にも包帯を巻いてもらいました。初めて触れる包帯に興味津々で、「トイレットペーパーみたい~」「柔らかい~」などの声が聞かれました。怪我をしたお友だちに上手に包帯を巻いてあげていました。
AEDも実際にお子さま達に見てもらいました。触ることはできませんでしたが、AEDの機能を簡単にお伝えし、パッドを貼る体験をしました。「貼るところは前と後ろ?」と質問するお子さま達です。
最後は骨折時などに使用する三角巾のお話をしました。実際に巻いたお子さまからは「柔らかくて気持ちいい~お布団みたい~」との声が聞かれました。
絆創膏以外にも傷の手当や人の命を救うための道具はたくさんあり、全ての治療が痛かったり怖いことではないということをお子さま達に知ってもらえたら良いなと思います。今後もお子さま達が楽しく医療体験ができる保健指導を行っていきたいと思います。
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